二十代の青年ベートーヴェンが、記念すべき「作品番号 第1番」として発表したのが、「ピアノ三重奏曲」第1番から第3番の3曲セットです。
そのうちの第1曲目「第1番 変ホ長調」の、第一楽章の前半部分をピアノソロにアレンジしました。
原曲はピアノ、チェロ、バイオリンによる掛け合いが楽しい、躍動感あふれる曲ですが、
早くも後年のベートーヴェンに見られる強い個性も感じられます。
ピアノソロで演奏するときは、ピアノと弦楽器がたがいに呼応しながらフレーズを紡いでいくのを意識して、
若くて希望に満ちたベートーヴェンの溌溂とした楽想を楽しみながら、弾いてみましょう。