ロシア出身の作曲家・指揮者・ピアニストであったラフマニノフは、多才な音楽家でした。モスクワ音楽院でチャイコフスキーに作品を絶賛され、才能を開花させていきます。第2次大戦後、アメリカに居住するようになってから、ピアニストとして大活躍しました。ヴォカリーズとは歌詞のない歌曲の総称で、母音だけで歌われます。今やラフマニノフのこの曲が“ヴォカリーズ”の代表のようになっています。初演時に歌手から“どうしてこの歌には歌詞がないのですか?”と尋ねられたラフマニノフは、“なぜ必要なのだ。その声と音楽性だけで、言葉以上の表現ができるではないか”と答えたそうです。※この譜面はピアノ伴奏譜付きです。