シューベルトは、31歳の若さで亡くなるまでに多くの歌曲を作曲したため、“ドイツリートの王”と呼ばれています。中でも、歌曲集『美しき水車小屋の娘』『冬の旅』『白鳥の歌』、歌曲「魔王」「野ばら」などが有名です。その他にもピアノ曲、交響曲、室内楽などを残しました。フルート奏者にとっての、数少ないロマン派のオリジナル名曲「しぼめる花による主題と変奏」は、言うまでもなく『美しき水車小屋の娘』の中の1曲をもとに、シューベルト自身が作曲したものです。“眠れ、眠れ、母の胸に”と歌われるこの子守唄は、19歳の時に作られました。彼が15歳の時に亡くした母親への切ない思いが、いっぱい込められている名曲です。※この譜面はピアノ伴奏譜付きです。