
当時の伝統と形式を重視するクラシック音楽という世界に息苦しさを感じていたサティは、モンルトルのとある酒場でピアニストとして働き始めました。
その酒場に集う芸術家や詩人の自由な空気がサティの創作欲を刺激し、完成したのがこの「3つのジムノペディ」という作品です。
第1番から第3番までの3つの曲から成りますが、そのいずれもが同じ速さ、同じリズムによる反復したメロディーで構成されています。
ここにはサティのある意図があります。サティの反発していた当時のクラシックの音楽は、ドラマチックな展開や構成による芸術性を良しとしていました。ジムノペディは、この当時の音楽に真っ向から反対しようとした音楽なのです。
それ故に、3番までの曲を通して全てが同じ速さで同じリズムという、異色の曲に仕上がったのです。
とにかくゆっくりな曲で連符もありませんので、演奏面ではそれほど苦労することはないかと思います。
しかしながらゆっくりである故に、ひとつひとつの音の繋がりにはとにかく気をくばりながら、音が途切れないことを意識して演奏してみて下さい。