フランスの作曲家エリック・サティ(1866-1925)の6曲からなるピアノ曲「グノシエンヌ」は1890年に作曲されました。
彼が生前に発表したのはこの「3つのグノシエンヌ」の3曲のみで、没後に発見、出版された第4番~第6番に関してはサティ自身の題名付けがなされておらず、作曲時期と曲の雰囲気からこのグノシエンヌに組み込まれたようです。
題名は古代ギリシャ、クレタ島にあった古都の名前からとられたと言われていますが異説もあるようです。
1886年に「退屈すぎる」とパリ音楽院を退学したサティは翌年からパリのモンマルトルにある芸術家や文化人のたまり場としても有名なキャバレー「ル・シャ・ノワール(黒猫)」のピアノ弾きとして生計を立てながら作曲活動を行うことになります。
1989年の日本映画「その男、凶暴につき」(北野武・監督)にも効果的に使われています。