「天界飛翔」~左手のために~は、舘野泉氏の要望で、左手ピアノと弦楽オーケストラだった初演時の編成をピアノソロに書き改め、泉氏に献呈した作品である。曲の持ち味である「浮遊感」を表すために、ソロという編成が適している、という考えだった。泉氏の手によって曲が息づいたことを、初演時に拝聴し、確信した。泉氏の音楽へ注ぐ愛の深さに敬服する。