ミッシェル・ルグランなどの王道フレンチポップにも似た、お洒落でゴージャスなサウンドが素敵ですね。大編成で作り出す色彩感を10本の指とピアノ1色で紡ぎ出すのは、なかなか難しい課題ですが、[A]は原曲の中で聞こえるピアノを大切に扱いつつ、そこにメロディを置いてパフォーマンス的にも見栄えする強引な手の交叉などを仕掛けてみました。オーケストラ側は跳ねるリズムで、歌はあまり跳ねず絡み付く感じが出せるといいのですが、その再現はかなり難しいです。楽譜上の符点8分音符+16分音符は完全に跳ねて弾く、それ以外の8分音符+8分音符は露骨には跳ねないと思っていただければ良いでしょう。エンディングに入る直前の「♪この人生は」はテンポを遅くして語るような雰囲気で、「♪夢だらけ~」からはイン・テンポで最後まで盛り上げていくといいかもしれません。