ジャズの語法で「形式による狂詩曲」といった意味になるタイトルのこの曲は、アメリカを代表する作曲家ジョージ・ガーシュインが1924年に作曲しました。グローフェ編曲による管弦楽版は、特に耳馴染みがありますよね。『のだめカンタービレ』の中でのユニークな使われ方で、この曲を好きなった方もいるのではないでしょうか?原曲は16分を超える大曲ですが、このアレンジでは、その部分部分の調性にこだわりながらも、有名なフレーズのところだけをつなぎ合わせた、いわゆる“美味しいとこ取り” のコンパクト・サイズの内容になっています。初演では、ガーシュイン自身が即興的にカデンツァ風のソロを演奏したそうなので、今回はそこに注目して、[D]にはピアニスト気分を満喫できるような装飾的技巧フレーズも積極的に取り入れてみました。テンポが頻繁に変化していますが、音源を聴きながら流れを掴むとよいでしょう。ガーシュインの演奏は自動演奏ピアノのミュージックロールにも残っているので、そのロールをオルゴール博物館が保有していれば、聞くことができると思います。