
ピアノの詩人と呼ばれるショパンは夜想曲(ノクターン)を21曲書いていますが、いずれの曲も叙情的で美しいメロディが女性のハートをしっかり掴んでいるようです。この「ノクターン第20番」は、映画『戦場のピアニスト』で象徴的に使われたことで人気も高い曲です。音楽の骨組みを壊すことのないように、慎重に楽曲分析をしながら極限まで飾りを外し、美しいメロディを感情豊かに演奏することだけを目指した内容になっています。初級者向けのアレンジは、まずは黒鍵恐怖症を緩和させるために、易しい調性に移したものが多いですが、“この音だから美しい、この響きだから琴線に触れる”という魅力の部分は、やはりしっかり押えておきたいものです。[C]のマズルカのリズムの部分は、楽しい出来事を思い出したような、僅かに嬉しい感じで弾くといいかもしれません。[D]のスケールは企みのない自然な動きですし、テンポに縛られてガツガツ弾くものではないので、ゆったりと“歌う”ように、指を動かしてみてください。