「吹いていてワクワクして、それぞれの個性や得意なことが活かせるようなトランペット3重奏を!」と2010年、私自身が組んでいたトランペットトリオのコンサートで演奏する為に作曲しました。トランペットは音域も限られており、既存のアンサンブル曲も少なく、ピアノを使用しないオリジナルのトランペット3重奏がなかなかありません。「この人がこんなフレーズを吹いたら…」仲間1人1人の顔や、音色を思い浮かべていると、優しさ・力強さ・軽快さ…まるで3人が会話をしているようにどんどんメロディが溢れて来ました。2022年5月22日、トランペット協会主催の「第15回九州トランペットフェスティバル」において新メンバーで再演した際、特別来賓でいらしていた関西トランペット協会会長の早坂宏明氏にお声かけいただき、楽譜をお譲りするお約束をしたことをきっかけに改訂・浄書・出版となりました。改訂にあたり、誠実で心にすっと落ちる的確なアドバイスをくださった作曲家の正門研一様、たくさんのご提案をいただき、迅速に心のこもった浄書をしてくださった小國晃一郎様、またこの曲を共に大切にし、共に高めてくれた濱野なゆと美和朝子の各氏へ、感謝の意をここに記させていただきます。3人いればメロディ・ハーモニー・伴奏が成り立つので、人数の少ない吹奏楽部でのアンサンブルや、気の合う仲間同士でぜひ「トランペットって本当に楽しい!!」という気持ちを味わっていただけますように。もちろんトランペットでない楽器での演奏も大歓迎です。(小山良子)