ミュージカルコメディ映画『聖林ホテル』は、吹き替え専門の俳優がスターになる、いわゆるサクセス・ストーリー。この曲は、夢見る青年をハリウッドに送り出す冒頭のシーンで流れますが、TV番組のオープニング曲として、耳にしたことがある人も多いはず。とても華やかなオーケストレーションのジョン・ウィリアムズ編を丸ごとピアノ・ソロで再現する贅沢な内容です。中間部に「ショーほど素敵なものはない」「ザッツ・エンターテイメント」などのナンバーのフレーズも織り込まれ、古き良き時代のアメリカのショーミュージックを満喫できると思います。可能であればオーケストラの演奏を聴きながら、楽譜上に楽器の種類を書き込んで、それぞれの楽器の音色や奏法の特色を強くイメージしながら伴盤に向かうと良いでしょう。例えばティンパニの場合は、指先にマレットがついてるのを想像したり、弦と木管のレガートの違いにこだわるなど、楽しんでみてください。