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Trois images

3つのイメージ -Trois Images- (菊池 亮佑) / ピアノソロ 初〜中級

楽譜ID : 20187
51
初〜中級
全9ページ
Trois images 1
Trois images 2
Trois images 3
Trois images 4
Trois images 5

この楽譜を手に取ってくださりありがとうございます。 この曲は、私が小学校6年生のときに作った作品で、JOC(ジュニア・オリジナル・コン
サート)にて初演致しました。 この3曲は、ドビュッシーやラヴェルのような響きの曲を書いてみたいと思い立ったとこ
ろからはじまりました。当時、印象派と呼ばれる時代は、音楽と絵画の結びつきが強い時 代でした(作曲家は否定していますが)ので、絵画から何かインスピレーションを得た曲を 書いてみようという事になり、この楽譜の表紙の3つの絵を選びました。

第1曲:雲
この曲は、クロード・モネ(1840-1926)の「サンタドレスの断崖」という絵からインスピレーションを得ました。
この絵は断崖の絵ですが、私はその背景の空、雲の陰影にとても魅力を感じ、曲にしました。
神秘的な光の加減を音で表現することは、容易ではありませんで
した。
この曲では、ドビュッシーが多用した全音音階を用いて作曲しました。

第2曲:池
この曲は、ジャン=バティスト・カミーユ・コロー(1796-1875)の「ヴィル=ダヴレーの
池」という絵からインスピレーションを得ました。 コローは印象派より少し前の時代ですが、印象派の 画家に非常に影響を与えた人物として知られていま す。 この曲では、印象派の時代から多用されるようにな った七の和音を用いて作曲しました。それ以前から 七の和音は用いられてはいましたが、七の和音というのは和声学的にとても制約のあるものでした。(第七音の予備、低音4度の予備 等) しかし、印象派の時代にになるとそれらを意図的に無視して、新しい響きを求めようとす る動きが広がりました。そのため、連続5度などの禁則も意図的に使われています。

第3曲:川
この曲は、ギュスターヴ・カイユボット(1848-1894)の「ペリソワール」という絵からイン
スピレーションを得ました。「イエール川のボートを漕ぐ人」とも呼ばれます。 三曲中、私が最も気に入っている曲です。 はじめはもう少しゆっくりめな曲をイメージしていましたが、全体の構成として少し活気 のある曲が最後に欲しいと当時の
先生が仰ったので、この絵画のいきいきとしたところに焦点を当てた曲を書くことにしました。
この曲では、教会旋法が用いられています。教会旋法はもともと古
代ギリシャ音楽やグレゴリオ聖歌にはじまり、ルネサンス音楽まで
は主流とされていた音階でしたが、バロック時代に機能和声や長調、
短調の考え方が生まれるとだんだん使われなくなました。しかし、ロマン派の終わり頃にフォーレが使用しだした頃から徐々にまた用
いられるようになり、とりわけドビュッシーやラヴェル、サティなど
が多用しました。 ここでは7種類ある教会旋法のうち、ドリア旋法とエオリア旋法を使っています。
今見ると、大分拙い部分もありますが、敢えてそのままにしました。 もし、この曲を演奏してくださる機会があるとすれば、あまり楽譜通りにこだわらずに、 テンポをゆらしたり、即興を入れたりして演奏していただきたいです。 最後まで読んでくださりありがとうございました。

菊池 亮佑


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