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日本の古謡による幻想曲「三つの唄」 (福屋 篤) / マンドリン 中級

楽譜ID : 209342
111
中級
全45ページ
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この曲は、2011年3月11日~24日にマンドリンオーケストラのために書いた私の処女作になります。とはいえ、元々の題材が日本の古謡によるものなので、それまで作ってきた編曲作品の延長にあたるものとも言えます。2010年12月に、私が指導する尚絅高等学校ギターマンドリン部の第35回全国高等学校総合文化祭(福島県)行きが決定し、そのプログラムとして会津と肥後の民謡による幻想曲をつくろうと思い立ったのが作曲のきっかけとなりました。おおよその構想が決まり、楽譜を書き始めた3月11日、甚大な被害を出した東日本大震災が発生しました。テレビで被災地の痛ましい状況が次々と流され、結果として全体が彼地に対する哀歌で満たされることになりました。

 曲は福島民謡で盆踊り唄の「会津磐梯山」、熊本民謡の守子唄「五木の子守唄」および「正調五木の子守唄」、発祥については諸説ありますが熊本を歌った手毬唄「あんたがたどこさ(肥後手毬唄)」の3曲からなり、それぞれの曲はataccaで間を開けずに演奏されます。
 1. 盆踊唄 会津磐梯山…会津地方で盆踊唄として歌われている「会津磐梯山」は会津民謡「玄如節」から生まれたもので、全国的に有名な盆踊唄の一つです。唄の旋律、篠笛の旋律、おはやし、三味線の伴奏を素材としてそれぞれを変化させながら曲として組み立てています。中間部のギターソロ後のメロディは「会津磐梯山」と「五木の子守唄」をもとに作られた哀歌です。
 2. 守子唄 五木の子守唄…守子唄というのはいわゆる西洋的な子守唄とは反対の性格を有しているもので、子どもを寝かしつけることよりも子守奉公に出てきた少女たちがその辛い境遇を歌うことにより、自らを慰めた唄だと言われています。この「五木の子守唄」はレコードに録音されたことによって全国的に広まりましたが、五木で古くから歌い継がれている旋律が別に存在し、これを「正調五木の子守唄」と呼び、本曲では冒頭のマンドロンチェロの独奏によって奏されます。非常に複雑なリズムと間を持つもので、楽譜に書き表すと少し落ち着きのない感じがあります。間を考えながら、自由に演奏してください。トレモロをしないパートは特に響きを大切に演奏してください。
 3. 手毬歌 あんたがたどこさ…これも全国的に有名な手毬唄です。熊本のことが歌われていますが、船場山は熊本市になく(現在は坪井川と呼ばれるの船場川・船場橋・船場町はあります)、方言などから熊本が発祥になったかについては諸説あります。楽譜に書いてある3連符より少しだけ跳ね目に、しかし、符点八分音符と16分音符のリズムにはならないくらいで演奏すると前向きなエネルギーが生まれてよさそうです。曲の後半には第1曲で登場した会津磐梯山のリズムや哀歌が再び登場します。


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