「展覧会の絵」は、1922年に、ラヴェルが管弦楽に編曲して広く知られるようになりましたが、原曲は、1874年にロシアの作曲家、ムソルグスキーがピアノ組曲として作曲したものです。その「展覧会の絵」の中の最初に登場するのがこの「プロムナード」という短い曲です。プロムナードとは、フランス語で「散歩」の意味を表しますが、友人の画家ハルトマンの遺作展を鑑賞しながら、それぞれの絵を眺めて歩くムソルグスキー自身の様子が、この「プロムナード」と言われています。(組曲の中ではこの曲が、印象に基づいて作曲された10曲をつなぐように5回繰り返して仕立てられています。)
ピアノは、ほぼ原曲をもとに弾きやすくしました。電子オルガンは、耳なじんだラヴェルのオーケストレーションに基づいて、管楽器を生かした音色を心がけて下さい。タッチに留意し、テヌートやスラー、スタッカート等で、ファンファーレ的な出だしや途中のフレーズ、持続音のストリングスとのコントラスト、色彩感を心がけ、重厚感のある堂々としたイメージで演奏してください(参考音源別売)。