アラベスクとは、「アラビア風の」という意味で、唐草模様をモチーフにしたデザインを指しています。
音楽の世界では、そのデザインからイメージされる、細かで流れるような音階を
メロディーに持つ曲に、このタイトルがつけられ、多くの作品があります。
ブルクミュラーも、25の練習曲の中に「アラベスク」という曲をおさめました。
4分の2拍子で、両手の五指で16分音符を順次進行の動きで軽快に弾く曲に、
ここではコンチェルトとしてエレクトーン一台による伴奏をつけました。
細かく動くメロディーに背反して、和声進行の共通音を生かして、
減衰音のスタッカートで支える工夫を施しています。
その奥に潜むメロディーがオブリガート的な役割で、ピアノパートとともにアラベスクをたどることでしょう。