作曲者ブラームスが、ハンガリー人のバイオリニストと一緒に演奏旅行をしていた時、ジプシー(ロマ)の音楽を教えられ、それをもとに生まれたのがハンガリア舞曲です。全21曲の中で最も親しまれているのが、この5番です。原曲連弾譜をもとに、嬰ハ短調をイ短調にして、弾きやすいピアノとエレクトーンのアンサンブルにまとめてみました。エレクトーンは、にぎやかにタンバリンやバラライカの音色など使い、民族音楽的なイメージをさらに広げてみました。また、同主調の部分はサイズを拡大しています。新鮮なリズムにのって、ピアノのメロディーフレーズとは別にオリジナルのオブリガートが、さらにジプシーの踊る雰囲気を高めてくれるでしょう。中間部後半、テンポの変化もコンチェルトの表現の楽しみ、お互いの呼吸をあわせ、見せ場にして下さい。全体的に快活なテンポで、勢いをつけ、メリハリあるコンチェルト演奏を心がけて楽しんでいただければと思います。エレクトーンパートは、別売データの、リズムシークェンスに合わせて演奏すると華やかなアンサンブルとなるでしょう。