8つの組曲中の第7番。序曲はオペラ〈オレステス〉の序曲にも使われているが、和音の豊かな響きは舞台の幕開けにふさわしい華やかさを感じさせる。サラバンドはヘンデルが得意とした舞曲だが、特にこのト短調のサラバンドは有名。この舞曲に固有の優雅なリズムに加えて、和声進行が実に美しい。パッサカリアの最後では、両手の分散和音によって華々しくしめくくられる。