シャコンヌ、パッサカリアといった変奏曲形式の舞曲は、オルガンが最盛期であった17世紀頃に好まれ、当時流行したアリアなどの旋律が主題として取り入れられた。パッヘルベルは特に変奏曲を好んだ作曲家で,あの有名な〈カノン〉はよい例である。この曲は、8小節が単位となったオスティナート変奏曲。全体は22の変奏からなっている。ピアノで弾く場合は、音量の変化、タッチに応じた音色の変化で自由に表現したい。