フランス絶対王政の絶頂期時代に、当時のフランスを代表する演奏家、作曲家、最高のオルガン・クラヴサン(フランス語でハープシコード/チェンバロ)教師として名声を確立したF.クープランの〈神秘的な女〉はタイが効果的に使われている。まるでギターの弦をつま弾くように聞こえるこの特徴は「スティル・ブリゼ(分散様式)」といい、クラヴサン音楽がフランスのリュート音楽の伝統を引き継いでいることを顕著に示している。