〈ノクターン〉は1892年に書かれた、ドビュッシー最初期のピアノ作品。〈ボードレールの5つの詩〉などの有名な歌曲集に続いて生まれた作品である。ゆったりとした導入の後、右手で美しいメロディーが奏でられる。ロシア民謡風な雰囲気が漂ったり、ヴァーグナー風の半音階が現れたりというように、ドビュッシーの作品のなかではロマン派の名残が感じられる曲である。