原曲版。ドイツ・ロマン派を代表するシューマンは、クララとの結婚を巡るエピソードでも有名である。この曲は紆余曲折を経て結婚を間近に控えた1839年頃の作品。「歌の年」として多くの歌曲を生みだした1840年に先立って書かれた。第2番(Einfach 簡素に)では、穏やかな二重唱ともいえる内声部が実に美しい。クララはこの二重唱を自分とシューマンになぞらえたというが、まさに寄り添って歌われるロマンスである。