間断なく流れる6連符にのって、はずむような旋律が即興的に奏でられる。この11小節に及ぶ主題ともとれる旋律がフェルマータによって中断された後、突如現れるオクターヴの力強い響き、そして19小節目からは両手のアルペッジョが水のようにほとばしる。力強い和音の響きと鍵盤上を駆けめぐるアルペッジョには、スケールの大きなピアニストであったシャブリエの姿を想起させるものがある。