原曲版。1894年、交響曲第1番と同時期に書かれた。3連符を特徴とした主題は、どこか神秘的な響きをもっている。ゆったりとした伴奏に支えられた落ち着いた雰囲気は、激しい和音の跳躍とオクターブのユニゾンによって一転するが、このようなメランコリックな変化がいちばんの魅力の一面であろう。変ロ長調による中間部は、主題とは対照的に動きの面白さが際立っている。