シャミナードは当時サロンで人気を博したフランスの女流ピアニスト。ヨーロッパ各地、アメリカにも渡って、演奏活動を行った。「演奏会用練習曲(コンサート・エチュード)」とは、単に指の技術的訓練という目的を越えて、音楽的にも内容を盛りこんだ「聴かせるための練習曲」である。やわらかな表情をたたえた旋律に、背伸びをせず奇をてらうこともない素直な美しさが感じられる。