〈バラード〉は1890年に書かれた、ドビュッシー最初期のピアノ作品。もともと〈スラヴ風バラード〉という題で出版されていた。「スラヴ風」からわかるように、ロシア民謡が用いられている主題は、豊かな色彩感を帯びながら変奏される。poco a poco animato からは左手の動きが増し、透明感のあるのびやかなホ長調へと導かれる。ドビュッシーは強弱、テンポ、ニュアンスなどに関する指示を非常に細かく記述しているので、丁寧に読みとって演奏しよう。