〈スポーツと気晴らし〉は1914年に書かれた小品集。その序文においてサティは「これはデッサンと音楽という2つの芸術的要素によって構成されている」と説明している。調号、拍子、小節線は一切なく、サティ自身による諷刺のきいた詩が加えられている。17世紀にイタリアで流行した即興喜劇の中で、隊長の面を着けて登場する役がスカラムーシュである。マーチを思わせる8分音符の歩みの上に、陽気な付点のリズムがのっていく。