この曲は私が年に5~6回コンサートを行っていた、富山県のアルペンルート(標高2,400m)に建つ立山高原ホテルの周りで群生している、高山植物のチングルマを題材にしました。この白い花が咲くのは初夏の何週間だけで、あとはその名の通り風車のような姿で8ヵ月あまりは雪の下に埋もれてしまう厳しい自然の中に生きる植物です。曲想もこの1年のサイクルの通りになっているので、レントの長い冬と、短い夏の間に可憐に咲いている中間部の構成になっています。(永島志基)
この楽譜は作曲者の希望により、掲載時の楽譜に一部手を入れた、改訂版となっています。