尺八古典本曲、獅子物の一種。元の名は堺獅子(サカイジシ)といい、サカイが訛ってサカエとなり、当て字に縁起の良い「栄え」を当てた。また、別名に獅子吼(シシク、シシクルイ)、境獅子、七段獅子、獅子踊、たんに獅子とも。琴古流の曲は、真面目に吹けば1時間程度になる長大な曲。獅子踊は、秋の憂いを慰める曲という。
もとは伊勢神楽が地域に伝播したものであるが、その中でこの曲は大阪の堺地方の獅子舞の囃子を移したものと云われ、一節切を経過して尺八に伝わったらしい。全曲七段の構成であるが、初段と七段は後人の手付けで前吹きと後吹きにあたる。
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