プーランクが敬愛するシャンソン歌手、エディット・ピアフを讃えた作品。ピアフの得意曲であった「枯葉」と似ていて、まさにピアノで歌うシャンソン! メロディは大きなフレーズを感じながら、自然と語りかけるように。装飾音は軽くさりげなく弾いてみましょう。内声の音の流れにも耳を傾けてみることで立体的な演奏となります。[B]や[F]では、フォルティッシモで盛り上がりますが、頑張りすぎないように豊かな音の広がりで。また美しく繊細な響き作りには、ペダリングの技術が求められます。バスがタイで長く保持されている箇所は、濁りやすいのでペダルの踏み加減に工夫してみてください。ソフトペダルを用いることで音色の変化をつけることができます。細かいテンポ指示も注目したいですね。演奏の度に微妙にテンポや間を変えながら、即興性ある自分だけの演奏を目指してください。