原調は♭5つの変ニ長調。桜井さんのハイトーンが活きる調性ですが、単に簡単そうに見えるからという理由だけではなく、音数も少なく、跳躍幅もあまり広くとらない配置にした時、もっとも「らしさ」が出てくる調性を選んでアレンジしました。例えば[D]の右手、ダブル・ノートのメロディが難しい時はハモリのほうの音を省略するなど、適宜変更を加えながら演奏してください。間奏部分も省略した短かめサイズですが、[E]の後[D]のサビに入るのではなく、[B]へ戻ると、歌の部分は、すべて楽しむサイズになります。生命誕生の瞬間や、とりまく人間模様を考える重たいテーマを持つドラマの主題歌らしく、愛に満ちた、とてもドラマチックで素敵な歌ですね。ピアノスタイルでは幾度も取り上げているミスチルの歌ですが、音符ひと粒の中に言葉を詰め込んで生み出す独特な桜井節を、すべて拾い上げてなぞるようにピアノで演奏するのは至難の技と言えると思います。その言葉の持つ特徴的なリズムや抑揚を壊さないよう配慮しながら、あくまでピアノ曲、器楽曲として美しく歌う音価や音型に置き換えてアレンジしました。