幅広い年代層に指示され、今飛ぶ鳥を落とす勢いで音楽活動を続ける米津玄師のドラマへの楽曲提供が話題になっていますね。ポップスの王道的な作りと、感性のおもむくままに語られる自由奔放な発想の絶妙なバランスが、この曲の中にも随所に顕われています。黒鍵恐怖症の人には、いささかてこずりそうなキー選びですが、まずは丹念に楽譜を追い、耳と指が馴染んできたなら、早々に楽譜の呪縛を解いて演奏してみてください。驚くほど心地よく指が鍵盤を選んでいくような感覚を味わえるはずです。16分音符間を少しはずませるリズムですが、CDなど流しながら一緒に弾いて、ノリを掴むと良いでしょう。[E]や[F][G]の動きの少ない部分でも、大きな音価の中に、確実に「刻まれているリズム」を感じて、決して流れた歌い方ではなく、パワー溢れる力強いノリをキープしてくださいね。