全14曲から成るサン=サーンスの組曲「動物の謝肉祭」。もともとは、謝肉祭(2月下旬から3月下旬にかけて行なわれるキリスト教の行事)で演奏する曲として書き下ろされましたが、さまざまな作曲家の作品のパロディが含まれているため、公に演奏されるようになったのはサン=サーンスが亡くなってからのことでした。小規模編成のオーケストラや室内楽編成で演奏されるこの組曲は、子どもの演奏者向けの管弦楽曲としても人気があります。組曲第13曲目の「白鳥」は、有名なチェロの独奏曲で、バレエ『瀕死の白鳥』のBGMとしても知られています。