バッハと並ぶバロック音楽最大の作曲家ヘンデルは、オペラ、オラトリオなどに数多くの秀作を残しています。1711年に初演されたオペラ『リナルド』は、ドイツからロンドンに移ったヘンデルの、いわばロンドンデビュー作品です。第2幕で歌われるこのアリアは、誘拐されたアルミレーナがエルサレムの王に自由を乞う美しく悲しい歌。ヘンデルのドラマティックな作風が充分に生かされた、魅力的な作品です。