アルバム『ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング』に収められた晩年のビル・エヴァンスを象徴する楽曲で、愛する妻エレーンを亡くした失意の中から紡ぎ出される儚さ、美しさに溢れた名作です。元はイーブンで演奏された重々しいワルツですが、今回はジャズ・ワルツにアレンジしました。[Intro]のルバート後はスウィング感を捉え、右手の内声に入る♭9th→9th→♯9thといったカウンター・ラインなど、原曲のままの深い音の響きを感じながら演奏してください。[Solo]と[Ending]はオリジナルアレンジです。左手を呼応させながらアドリブのフレーズを楽しんでもらえれば幸いです。最後はrit.で静かに終わります。BmとB♭mを行き来する、複雑で巧妙なハーモニーを味わいましょう。