唱歌「朧月夜」を上級ピアノソロ用にオリジナルアレンジをしました。
全体として大好きなラフマニノフを意識した編曲となっていて、ラフマニノフの前奏曲のように始まっています。
普通は使われないような和音の進行をたくさん取り入れました。
ほかにも、単純な伴奏形の上に自由な半音階的なパッセージを歌うショパンのノクターンのような部分もあります。
こだわりポイント
・半音階進行
半音階を取り入れながら和音を考えると、勝手にエモくなることが多いです。
調性が曖昧になる分、解決した時の安心感も大きくなりますね。
スパイスとして一瞬だけ半音階を見せるなんてこともしています。
・曖昧な旋律線
朧月夜のメロディはあまりにも有名です。
なのでメロディの一部分が曖昧でも脳内でメロディを口ずさめてしまうんですよね。
メロディをあえて和音のなかに埋もれさせて、意外なサウンドを演出しました。
・クロスリズム
楽譜を見るとわかる通り、三連符と二連符を同時に演奏する「クロスリズム」をたくさん使いました。
難易度はあがりますが、左右のリズムが揃っているよりも、ビート感が柔らかくなります。
また、刻々と音の色彩が変化していく効果があるんですよね!
・コード
1番苦労したのはハーモニー付けです。
奇抜だけど不自然すぎない和音にしようと頑張りました。
リハモの引き出しが少ないので、ひたすら和音を探す地道な作業でした…。
全体にメイジャー7thをたくさん使用し、さわやかな雰囲気になっています。
ピアニストとして手に馴染むアレンジを心がけています。
是非いろんな方に弾いていただきたいです!