デオダ・ド・セヴラック(Deodat de Severac, 1872~1921)はフランスの作曲家で、郷里のラングドックの伝統音楽に根付いた作品を創作した人物です。同じくフランスで同時代に活躍したドビュッシーも、セヴラックの作品の事を「良い香りのする音楽」と、好意的に評しました。この楽譜ではピアノ組曲「休暇の日々から 第一集」から4つの楽章を抜粋しました。セヴラックはあくまで「田舎の作曲家」を自称し続けたそうです。その為か、セヴラックとその作品は一時期忘れ去られてしまっていました。拙編が、今日では埋もれてしまっている作品や、忘れ去られてしまった作曲家、また彼らによる作品があったからこそ、今日の音楽がある、という事に思いを馳せて頂くきっかけになれば幸いです。 演奏について:Tb1,2ともにテナートロンボーンを想定して書いています。もちろんバストロンボーンでも演奏出来ます、その際はTb2の2声になっている箇所は、下声部を演奏してください。また、Euphonium, Bassoonでも演奏出来ます。このように、Tb以外の楽器での演奏および移調についても、自由に行って頂いて構いません。(小國 晃一郎)