原曲の変イ長調より主張のあるハ長調で始まり、娘たちの楽しげな会話や占う時の心の動きなどを描きつつ、暖かな素朴な雰囲気を醸し出す調を通過して、チャイコフスキーらしいバレー音楽のような華やかなワルツに発展していく仕掛けです。繰り返した時に( )で囲んだ音や小玉の音符の方を演奏して変化をつけましょう。弱くポッと消えるように終わるようにしましたが、フォルテでダイナミックに終わる解釈もあると思います。全体に緩やかなイン・テンポのジャズ・ワルツ風に演奏すると、随所に隠し込んだお洒落なハーモニーやフレーズが新たな輝きを見せてくれる仕掛になっています。