「風のように 水のように」 柔らかく——。穏やかに、包み込むような風が、長い歳月を経て、尖った岩壁を削ってゆく。一滴一滴の水が、年月をかけて鍾乳石を形成し、河の流れは硬い岩をすべすべに削ってゆく。柔らかく、柔らかく。決して荒いわけではない。けれど確かに、歳月を経てそこに何か変化をもたらしてゆく。そんな、柔らかさ―それは時に、強さともなり得る―と、悠久の時の流れを描きました。