
【楽曲情報】
作曲: オットリーノ・レスピーギ
編曲: Takuya
編成: 吹奏楽
演奏時間: ca. 5:10
難易度: グレード4.5(中級~上級)
【楽曲解説】
古代ローマの栄光が、時を超えて響き渡る。
イタリアの作曲家レスピーギの代表作、交響詩《ローマの松》。全4楽章からなるこの作品の終曲を飾るのが、今回お届けする「アッピア街道の松」です。古代ローマ軍が勝利を手に凱旋したとされる歴史的な街道を舞台に、レスピーギは遠い昔の幻影を壮大な音楽絵巻として描き出しました。
物語は、夜明け前の静寂から始まります。ティンパニと低音楽器が刻む不気味なまでのリズムは、地平線の彼方から響く軍靴の足音。ホルンやトロンボーンによる厳かなファンファーレは、かつてローマ軍が掲げたであろう軍旗の輝きを思わせ、音楽は壮大なクレッシェンドを描きながら、聴く者を圧倒的なクライマックスへと導きます。
この編曲は、原曲の荘厳な響きを忠実に再現しつつ、あらゆる規模の吹奏楽団に対応できるよう設計されています。オフステージ奏者がいない場合でも代替パートを用いることで、最少30名からの小編成でも演奏可能です。同時に、大編成のバンドが持つ豊かなサウンドを最大限に活かせるよう、コントラバスクラリネットやソプラノサックスといったオプション楽器を含む充実したパート譜を用意しました。それぞれのバンドが持つ独自の響きで、この壮大な音楽を表現していただけます。
また、レスピーギが原曲で指定した古代の楽器「ブッキーナ」が奏でるバンダ(オフステージ・アンサンブル)は、作曲当時の演奏慣習に基づき、フリューゲルホルンとユーフォニアムで演奏するように書かれています。これらの楽器が持つ暖かく神秘的な響きは、レスピーギが意図した「遠い昔の軍隊の幻影」という雰囲気を効果的に演出します。もちろん、トランペットとトロンボーンで演奏することも可能で、その場合はより輝かしいファンファーレとして響かせることができるでしょう。
すべての奏者のエネルギーが一体となった時、そこには栄光に満ちた古代ローマ軍の幻影が立ち現れるでしょう。バンドの実力を存分に発揮できる、挑戦しがいのある一曲です。
【編成表】
アスタリスク*の付いたパートはオプションです。これらの楽器がなくても演奏は成立します。
Full Score (フルスコア)
Piccolo
Flute 1
Flute 2
*Oboe 1
*Oboe 2
*English Horn
*Bassoon 1
*Bassoon 2
*Contra Bassoon
*E♭ Clarinet
Solo B♭ Clarinet 1
Solo B♭ Clarinet 2
Tutti B♭ Clarinet 1
Tutti B♭ Clarinet 2
Tutti B♭ Clarinet 3
*E♭ Alto Clarinet
Solo B♭ Bass Clarinet
*Tutti B♭ Bass Clarinet
*E♭ Contra Alto Clarinet
*B♭ Contra Bass Clarinet
*B♭ Soprano Saxophone
E♭ Alto Saxophone 1
E♭ Alto Saxophone 2
B♭ Tenor Saxophone
E♭ Baritone Saxophone
B♭ Trumpet 1
B♭ Trumpet 2
B♭ Trumpet 3
Horn in F 1
Horn in F 2
Horn in F 3
Horn in F 4
Trombone 1
Trombone 2
Bass Trombone
Euphonium
Tuba
*String Bass 1
*String Bass 2
*Piano
Timpani
Percussion (Bass Drum, Clash Cymbals, Suspended Cymbal, Tam-tam, Triangle)
オフステージ・パート(バンダ):
(Offstage) B♭ Flugelhorn 1 (または Trumpet 1)
(Offstage) B♭ Flugelhorn 2 (または Trumpet 2)
(Offstage) B♭ Flugelhorn 3 (または Trumpet 3)
(Offstage) B♭ Flugelhorn 4 (または Trumpet 4)
(Offstage) Euphonium 1 (または Trombone 1)
(Offstage) Euphonium 2 (または Trombone 2)
代替パート(オフステージ奏者がいない場合):ステージ上のトランペット、ホルン、トロンボーン奏者が演奏するための、専用の代替パート譜が付属しています。