
私はこれまで「日本の歌・世界の歌」シリーズの中で、古くから歌い継がれてきた名曲を、幻想曲風の自由なスタイルで編曲・創作してきました。
よいメロディーには時代を超える力があり、その魅力を新しい形で感じていただけるよう、常に響きや構造を探求しています。
今回の《故郷の人々》は、私にとって珍しいピアノソロ作品です。歌として親しまれてきた旋律が、ピアノという楽器の響きによってどのように再解釈され、広がりを持つのか──その可能性に惹かれながら仕上げました。
鍵盤を通して浮かび上がる音の景色が、聴く方それぞれの記憶や情景と静かに結びつくことを願っています。(清水研作)