この曲は吉野太夫へのオマージュとて作曲しました。
吉野太夫は寛永年間、京都・島原の太夫でした。
和歌・連歌・俳諧・箏・琵琶・笙と・書・茶・花など諸芸事を極めていたそうです。
その才色兼備ぶりは遠く明の国にも林羅山に並び称されるほどに知られたそうです。
大変慈悲深い女性としても知られ、彼女の命日は吉野忌として俳句の秋の季語にもなりました。
尺八のサイズは一尺八寸を使用。
三絃の調弦はD,G,D (六番・本調子)。
箏の調弦は D, G, Ab, C, D, Eb, G, Ab, C, D, Eb, G, Ab.(壱越調・本雲井調子)。
各パート、装飾音やアーティキュレーションは思い通りにやってみてください。
作曲者・出口煌玲