モーツァルト交響曲第40番第一楽章より (ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト) / アンサンブルピアノ＋他楽器 上級

明るく輝くような曲調が多いモーツァルトの作品の中で、短調の交響曲は、この曲と第25番の2曲しかでなく、この曲の一楽章冒頭の印象的なフレーズはあまりにも有名です。作曲は1788年、3大交響曲と言われる39番、40番、41番がこの年に作曲されました。
この40番の1楽章は、ソナタ形式でできています。ピアノ曲ではありませんので、スコアからピアノとエレクトーンのクラシックアンサンブルとしてまとめるに当たり、弦楽器のフレーズを鍵盤楽器に落とし込み、弾きやすく、また響きをよくするように心がけました。また、サイズも、1楽章提示部分だけにまとめています。
原曲スコアからの楽器パートにこだわらず、ピアノが主にメロディーとなる部分をたどり、エレクトーンは主に伴奏部を担当し、フレーズの掛け合いが引き立つようなアレンジにしています。サウンドは、低音を重視しながら、シンプルでもアップテンポな伴奏でモーツァルトらしさが出るように演奏して下さい。
楽譜上は全音符や、二分音符が続く表記の部分には、特に大きな小節のフレーズを感じ取って弾きましょう。そのためには、ぜひ原曲の音源も耳にして下さい。
相手の音楽に合わせながら自分のパートを確実に弾けるように合わせて楽しむ、ピアノ曲やその他の器楽曲の小品アンサンブルを弾く感覚とは異なり、オーケストラ曲を2人で賄い一斉に弾いて伝える感覚は、また一味違ったアンサンブル体験となることでしょう。