レスリー・ハワードによる楽曲解説
フランツ・リスト(1811-1886)の精神を受け継ぎながら、リストが知りえないオペラ(1892年初演)の音楽を取り入れた《カタラーニのオペラ「ラ・ワリー」の回想》は、古風なオペラ・ファンタジーで、大部分は有名なアリア「Ebben’ ne andrò lontano(さようなら、故郷の家よ)」に基づいています。この旋律は、素晴らしい映画である《ディーバ》のプロットにとって不可欠な部分であり、更に人気が高まっています。この幻想曲は1988年に作曲され、10度や11度といった広い音程の静かな和音を用いて、ピアノが奏でる独特かつ、時には不気味な響きを醸し出しています。