リストによる自作、編曲や校訂集などには様々なタイプの変奏が見られます。特にCotta社刊行のリスト校訂のウェーバーやシューベルトの作品集、スメタナ、タウジッヒ、ラフ、ルービンシュタインなどの作品の冒頭や終盤、弟子のために書かれた自作に添えられた変奏やオッシアなどは非常に注目に値します。今回、ミューズ・プレスから出版される楽譜は、フレデリック・ショパンのピアノソナタ第3番の終楽章のために書かれた変奏です。この変奏は、一説にはリストの弟子であるオルガ・ジャニナのために書かれたと言われています。