ロシアの作曲家アレクサンドル・スクリャービンには、作曲家を志した息子がいました。彼の名は、ユリアン(ユリアーン)・スクリャービン。1908年に生まれ、1919年に11歳という幼さでこの世を去りましたが、彼は4つのピアノ曲を残したとされています。彼の作品は、父スクリャービンの中期から晩年の作品を彷彿とさせるもので、夭逝が悔やまれます。この度、楽譜を出版するにあたって息子ユリアン及び作品に関する解説を音楽学者である山本明尚が執筆しました。