還ラナイ声 「NieR:Automata」より ～サクソフォーン4重奏（SATB）版～ (岡部 啓一) / アンサンブル木管 中〜上級

「Nier:Automata」（ニーア オートマタ）は、2017年にスクウェア・エニックスよりPlayStation 4用として発売されたゲームで、今や全世界で販売、絶大な人気を誇る作品です。ストーリーとしては、「ドラッグオブドラグーン」シリーズの流れを汲む前作「NieR Replicant」「NieR Gestalt」（ニーア レプリカント/ゲシュタルト）から数千年後の世界が舞台となっており、突如として地球に襲来した機械生命体操るエイリアンにより、月へ逃げ延びた人類が最後の希望として、地球に送り込まれた新型アンドロイド部隊「ヨルハ部隊」一員の2B（トゥービー）、9S（ナインエス）の物語を描いています。
本楽曲は、ギターソロとオリジナル言語の歌版と、チェロのソロから始まるインスト版の２種類ありますが、どちらも感傷的でどこか寂しげな、非常に美しい楽曲です。タイトルの通り、いくら問いかけても虚無に向かって叫んでいるような虚無感は、本作品（Nier:Automata）の退廃的で未来が見えない世界観と合致する、本作品を代表する名曲です。

サクソフォーン四重奏への編曲にあたり、その世界観を表現するため原調での編曲を行いましたので、高音域が難しい場合などについては、付属のG Minor版をご利用ください。

■編成
サクソフォーン4重奏（Soprano Sax., Alto Sax., Tenor Sax., Baritone Sax.）

■調性
Ab Minor （原調 G♯ Minor）
および G Minor版も付属

■演奏上の注意
・メロディ部分は「lead」と記載しています（「no lead」まで）。メロディが埋もれて聴こえなくならないよう、伴奏の部分は少し音量を落とすなど、音のバランスを考えて演奏しましょう。なお、本アレンジは前半部分がバリトンサクソフォーンソロになっています。低音部分がソロの場合は特に意識して音量を下げるなど工夫して、ソロが埋もれないように心がけましょう。
・前半部分は主にベルトーンで構成されています。特にバリトンソロの部分はテンポ感が失われやすいので、気を付けて演奏しましょう。
・中間部の2nd、3rdのグリッサンドはスピードを速めにかけてください。４分音符の音はなるべく保って、最後の方でグリッサンドを掛けるとよいでしょう。