「海の星」とは聖母マリアのことで、
聖母マリアを讃えるラテン語の詩がもとになっています。
西洋音楽の歴史で「アヴェ・マリス・ステラ」というタイトルを持つ曲は、
カトリックの聖歌をはじめ中世から現代に至るまで数多くありますが、
ここにとりあげるのは、
ベルギー出身で19世紀後半のフランスの作曲家 セザール・フランクによる鍵盤作品です。
フランクは「ヴァイオリンソナタ イ長調」などで有名ですが、鍵盤作品も多く手掛け、
この曲は魅力的な小品の集まりである『18曲の小前奏曲集』の中の1曲です。