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Ks0036

混声合唱とピアノのためのソナタ 第3番 (首藤 健太郎) / 合唱混声4部 上級

楽譜ID : 390139
16
上級
全75ページ

混声合唱とピアノのためのソナタ 第3番

山村 暮鳥 作詞
首藤 健太郎 作曲

 東京混声合唱団住友生命いずみホール特別演奏会にて委嘱作品の製作を依頼された。大変光栄なことに思うとともに、感謝の気持ちでいっぱいである。
 さて、私の場合、声楽作品というと、「作曲学習のために詩の形式に従った音楽を書きなさい」という趣旨の助言を学生時代にいただき、実践したところから本格的な創作が始まった。声楽作品を書き続ける中で、「詩が保有する形式」の束縛からどのようにして逃れ、詩の持つメッセージ・エネルギーを拡張・超越しながら、いかに興味深い「音楽」を自由に構成することができるだろうか?という問いが生まれた。そしてそれに、挑戦したくなった。
 本作の題名にも含まれる「ソナタ」という語は、西洋クラシック音楽で「器楽(人の声ではなく楽器のための)」曲における代表的な形式の一種で、「ソナタ形式」の楽章を含む組曲の名である。声楽作品でありながら器楽の形式を利用するという、一種の「矛盾」。そこに自分なりの答えを探し始めた。本作品までに、歌曲で2つ、混声合唱で2つ、自分なりに声楽における「ソナタ」を試みてきた。
 今回も詩を音楽として展開させるために比較的短い詩を選ぶという方針は変わらず、山村暮鳥の詩から任意に4つの詩を選び、自分自身と言語と音楽を含む関係性の「矛盾」をモチーフに創作を進めてきた。
 第1楽章 いのり は、以前に歌曲のソナタで使用した詩だ。あえてそれをもう一度用いて新しく音楽を構成する。過去と現在の自分への存在の葛藤と矛盾。
 第2楽章 囈語 は、上段に犯罪用語、下段に名詞が連ねられた作品で、それらが持つ関係性と音楽との構成の矛盾。
 第3楽章 風景 純銀もざいく は、一見すると読む詩ではなく観る詩だと思う。詩の言語としての存在意義と声楽作品としての関連の矛盾。
 第4楽章 幸福 は、日本語のリズムと構成の矛盾。
 以上を「ソナタ形式」・「スケルツォ」・「緩徐形式」・「ロンド形式」という古風な装いを「援用しながら」構成した。
 素晴らしい初演をしてくださった、マエストロ髙谷光信氏、東京混声合唱団の皆様、酒井有彩氏に感謝を申し上げる。
 
(以上作曲者より)
公開演奏初演:2021年10月30日/住友生命いずみホール (大阪府)
        《東京混声合唱団住友生命いずみホール特別演奏会》
        指 揮:髙谷 光信
        合唱団:東京混声合唱団
        ピアノ:酒井 有彩
  演奏時間:約22分00秒

首藤健太郎 音楽プロフィール
 
 作編曲・ピアノ演奏・指導・企画・コラボレーション等、幅広く活動する音楽家を目指している。
 特に合唱の作編曲作品が多く、これまでに、日本フィルハーモニー交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、東京混声合唱団、日本合唱協会、一般社団法人日本ウクライナ音楽協会、湘南高校合唱部、桜みなみ合唱団、練馬混声合唱団、リーリエンコール、日吉台合唱団、コール・フレンズ、なわて混声合唱団など、プロやアマチュアを問わず委嘱作品を手がけてきた。中でも、山田和樹アンセムプロジェクトでのアレンジャー担当、BS朝日系列「子供たちに残したい美しい日本のうた」でのアレンジ担当など、東京混声合唱団とのプロジェクトやメディア関係の作品も多い。
 作編曲作品は、カワイ出版やパナムジカ、Piascore等で出版されている。近作に、「ホルンとピアノのためのソナタ第1番」、ライブ作曲コンサート「なわての伝説」などがある。
 近年は、BGM 製作に注力している。作品例https://www.atomicamusic.com/albums/bhm122

 東京藝術大学音楽学部作曲科卒業、同大学院修士課程音楽研究科作曲専攻修了。
 2017年度合唱組曲作品公募−第28回朝日作曲賞− 朝日賞受賞 など
 現在、京都女子大学、同志社女子大学、各講師。Jルークスシンガーズのメインコンポーザー。

 さらに詳しい作品などの情報は、
https://linktr.ee/kentaro.shuto.music
から各リンクを参照ください。


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