フランソワ・クープランはバロック時代のフランスの作曲家で、たくさんのクラヴサン(イタリア語ではチェンバロ、英語ではハープシコード)曲を作曲しました。
この曲のタイトルの意味については諸説あり、はっきりしたことは分からないのですが、昨今のわたしたちを取り巻く状況においては、「外界の災厄から大切な人やものを守りたい」、そんな願いを叶えてくれる目に見えないバリアを感じながらこの曲を弾いたり聴いたりできたらいいな…なんて思います。
この曲は原曲では、両手ともにヘ音記号で書かれている楽譜が多く見られますが、現代の人に親しみやすいように、この楽譜では右手パートをト音記号にした大譜表にしています。
また原曲のリピート記号はすべて開き、リハーサルマークをつけてロンド形式の構造が目に見えやすいようにしました。
それ以外の調や音符についてはいっさい変更していませんので、原曲通りの内容を楽しんでいただけます。
演奏の注意点としては、もとの曲はクラヴサンのために書かれた曲ですので、現代のピアノで弾く場合は、フレーズの流れに注意して、音符を伸ばしたりきったりする長さを各自工夫してみてください。