
モーツァルトの作品の中でも、とても有名で人気の高い作品で、1788年にウィーンで完成しました。交響曲というと、華やかに響きわたる金管楽器や、重厚感を演出するティンパニが活躍することが多いですが、この曲は、どちらも使われていません。また、たくさん作曲している交響曲の中で、短調なのはたったの2曲というところも興味深いですね。
原曲の雰囲気を大切にしながらも、音数をなるべく少なく削り込んで磨いています。特に、動きが速くて落ち着きなくあたふたすることも多い伴奏は、4分音符中心にすることで、メロディを単音で存分に歌うことを可能にし、弾きやすく親しみやすい内容を目指してみました。始めに[D]、[E]の大きく雰囲気が変わる部分のテンポを、しっかりイメージしてから弾き始めましょう。冒頭部分も、頭で感じているテンポより、やや遅めにスタートしないと、あとでせわしない雰囲気の演奏になってしまうので注意が必要です。[G]の後半、リハーサル記号を変えずに重線をつけてある箇所からは、少しだけポピュラー的なハーモニーを取り入れて、聴く人も弾く人もワクワクする楽しさを味わっていただければ嬉しいです。